前にも書いたが、

遠藤のパートナーは今五月病、そして六月病らしい。

ようするに何か気分の調子が悪い。


そんで


「少し距離を置きましょう」


になった。

まぁ19だ。

自分の19(をまだ振り返れる年齢だから)思い出してみたら、

まぁ確かに色々難しい時期だ。

何かいきなり色んな「出来そうな事」が一杯になって、

周りの人間はそれを一つも漏らさずに楽しんでるように見えて、

それで自分はどこか気落ち。とか。

何か、色々やりたいけど駄目な自分、みたいな。


いかん、やはり五年経つとヤバイ。多分こんなんじゃない。

でもなんか凹んでた。


先生はバルサン大学出身(仮名)。

出身大学を昔にカミングアウトしたが、敢えて仮。


ウチの大学にはバルサン病というのがある。

(注:うちが信州大学なら信州病、という具合のネーミング)

自分がバルサン病だと思って凹みまくっていた時期に、地元に帰って親友と会った。

死んだ親友じゃなくて、

まだ生きてる親友。

その会話の抜粋を覚えてる限り、以下に記入。


「なんか遠藤元気ねぇな」

「あー、いま俺バルサン病なんだよ」

「バルサン病?」

「そう、バルサン病。

 うちの大学に居たら必ず誰もがなるっていう有名な病気」

「なにそれ?」

「要するに、バルサン病になったら皆無気力になっちまうんだよ」

「だせぇ」

「?」

「そんな病気のせいとかにするなんてダサすぎ

 悪い事があったら全部その馬鹿みたいな病気のせい?

 俺五月病とか そういうのなった事無いから判らないけどさ

 でも外に出ればそんなの治るし

 治らなくても薬とか飲むでしょ

 でも治らないからって なんでもその病気のせいにするの

 すっげーダセーよ遠藤

 だってそれ厳密に言えば病気じゃないんでしょ

 だったらそんなののせいにするなよ

 だって

 お前の人生でしょ

 そんなワケ判んない病気に逃げ場作ってんじゃねぇよ」


10キロの米俵を頭に落とされたような衝撃だった。

確かに五月病は厳密に言うと病気じゃない。

気分だ。なんかスッキリしないんだ。

でも所詮アレは打破しようと足掻けば一日で完治(?)する代物。

でもその事に気付いたのはこの出来事があった大学二か三回の時だった。


パートナーは、

どれ位でその事に気づくかなぁ。

早く連絡が欲しい。


気付かせてくれた親友とは、

今でも仲が良い。

良い奴だ。


要するに今日のポイントは、


「自分の都合の悪い時を病気のせいにするな

 それも自分自身だと向き合え」


はいかいさーん